特別展示 マイケル・ウィットル + ベ・サンスン「12の愛の詩と一つの絶望の歌」の画像

Thinking, tangling shadows (Bird call with bound myosin filaments - after Pablo Neruda) /2015, 80x90cm,charcoal,ink,watercolour on paper

パブロ・ネルーダの詩による13のコラボレーション

特別展示 マイケル・ウィットル + ベ・サンスン「12の愛の詩と一つの絶望の歌」

  • 作家名:Michael Whittle,Sangsun Bae
  • 開催期間:【終了しました】2016年 4月19日(火)~5月8日(日) 会場:砂丘館ギャラリー(蔵)
  • 開館時間:9時~21時
  • 定休日:月曜日、5/6振替休
  • 料金:観覧無料
  • 主催:砂丘館

作家プロフィール

マイケル・ウィットル(Michael Whittle)

1976年英国生まれ。ブラッドフォード大学で生物学を修めたのち、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで彫刻を専攻。図像学的なシンボルや科学記号を使った複雑で繊細なドローイングやインスタレーションを制作する。ハドソンバリー現代美術センター(N.Y)や京都大学などに作品がコレクションされており、ロンドンやN.Yなどでの個展も高い評価を受けている。http://www.michael-whittle.com/

 

べ・サンスン(Sangsun Bae)

青墨を混ぜたジェッソで塗り固められた白地の表面に、青墨と木炭で描いたものと、黒いベルベット地に面相筆でジェッソの細かい線を無数に描き、漆黒を浮かび上がらせるという2つのタイプの作品を制作。真摯な制作姿勢が生まれるそのラインは時には強烈で力強い生命感、またときには情緒を削ぎ落とした黒と白の 禁欲的な世界観を描き出す。05,08年VOCA展に出展。http://www.sangsunbae.com/

 

マイケル・ウィットルとベ・サンスンはともに40代で、パートナーとして生活を共にしつつ、美術家として京都を拠点に、独自に活動している。

2014年、その京都北区の上賀茂にある瑞雲庵という、一部改装の施された京町家と覚しい家を会場に開かれた「分かつ線―つなぐ線」と題された企画展は、2人をフィーチャーしたもので、その記録写真をみると、知的でどこか工学的で繊細なマイケル、情念的で生物的な力の流れを感じさせるベの、二様のたいそう異質な表現が、ひとつ屋根の下で出会い「語っている」と感じさせられた。

作品と作品が「語る」ということは、「展示」を仕事にしていると、ごく普通に経験することではあるのだけれど、「個」の完結性が優先される現代の個展会場では、排除されがちな一面でもある。瑞雲庵でも平面と立体で2人の「共同制作(コラボレーション)」が試みられていたが、昨年末には京都の画廊で、そのコラボレーション作品(平面)だけでの発表があった。それらを砂丘館で紹介する。 

展示タイトルは、愛の詩人パブロ・ネルーダが19歳で発表した処女詩集『20の愛の詩と一つの絶望の歌』が下敷きになっている。

大倉宏(砂丘館館長)

 

 

【会期中の催し】

◆ マイケルウィットル・ギャラリートーク

4月23日(土)14時~ 参加費:500円(予約不要、直接会場へ)

聞き手:大倉宏(砂丘館館長)

My words rained over you/2015, 101x80.5cm, charcoal,ink,watercolour on paper

 

 

Thread (three tail feathers)/2015, 33x55cm, ink, charcoal,watercolour on paper

Thread (four tail feathers)/2015, 33x55cm, ink, charcoal,watercolour on paper