ガイド地図利用案内 ギャラリー催し

2014年4月23日(水)〜5月23日(金)9:00〜20:00 休館日:月曜日(5/5は開館)、4/30、5/7、8 観覧無料

砂丘館 新潟市・佐藤家の五月人形展示

《新潟市・佐藤家とは》
佐藤家(新潟市中央区西堀前通)はかつて古町九番町で「庄内屋」という置屋(お茶屋)を営んでいました。佐藤家の先祖で庄内屋で芸妓をしていた佐藤(庄内屋)シン(1873〜1938)は新潟花柳界が全盛だった明治中頃に新潟で1,2を争う売れっ子として活躍した芸妓で、大正天皇の叔父にあたる伯爵・柳原前光に見初められた美貌の持ち主としても知られています。
 佐藤家が所有する雛人形や五月人形は2007年より毎年砂丘館で展示を行っており、その中でも佐藤シンが集めたと伝えられる明治期の雛人形はご好評を頂いています。今回展示されている五月人形の中でも、武者人形などの古いものは佐藤シンが購入したものと思われます。

《端午の節句・五月人形の歴史》
今では「こどもの日」となった5月5日は本来「端午の節句」といい、男の子の健やかな成長を願う日とされてきました。端午の節句はもともと中国の古い風習が日本古来の厄災をはらう行事と融合したもので、歴史は古く、奈良時代(約1250年前)から始まります。五月は田植えの関係から古来より非常に重要な月とされ、蓬(よもぎ)で作った人形や菖蒲を家の門口に下げて、邪気をはらう行事が行われるようになりました。
 時代とともに端午の節句の意味合いは少しずつ変化し、現在の飾り物の原型が出来上がったのは鎌倉時代と言われています。鎌倉時代の武家社会になると尚武(しょうぶ)の気風が強くなり、槍などの武具や幟(のぼり)を野外に飾るようになりました。江戸時代になると武家を中心に益々盛んとなり、やがて民間にも広まっていきます。江戸の後期には野外ではなく屋内に飾る座敷飾りが中心となり、甲冑飾りよりも見栄えのする人形類が中心となり、次第にその種類も増えていきました。
 この頃から、現在のように、端午の節句は男の子の誕生を祝う行事となり、座敷に五月人形を飾り、その後方には幟や槍などを立て、ちまきを添えて祝うようになりました。


砂丘館(旧日本銀行新潟支店長役宅)
〒951-8104 新潟市中央区西大畑町5218-1
TEL & FAX 025-222-2676