新しい命の誕生を祝い、その健やかな成長を祈って植えられた「記念樹」。
しかし、突然の悲劇が…
「何一つ思うようにはならない。…それが現実ってやつ。
生きて行くこと、それ自体がすでに一つの地獄。
………生きる事は虚しい。………未来は暗い。」
だけど、………
生きる事、自分の存在に絶望していた1本の樹は、やがて命の意味を、そして希望を見出す。
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「自分の命をどうしようと勝手でしょ?」「何故、自殺しちゃいけないの?」
そんな問いかけに、私達はどう答える事が出来るでしょうか?
子供達、若者達、そして生きる事に疲れた大人たち、老後に絶望したお年寄り達… 自殺者は後を絶ちません。
また、「キレたから殺す」「(生き物を)いらなくなったから捨てる」…。
世界的に見れば、平和で豊かなこの日本で、「命」は、あまりにも軽く扱われているように感じます。
高山広さんは、生まれたばかりのお子さんを亡くされた御友人夫婦をなんとか元気づけてあげたい、ほんの僅かな時間しか生きられなかったその幼い命が決して無駄ではなかったのだと伝えたい、そんな思いからこの作品を書かれたそうです。
もちろん、実際は、「命の問題」・「生きる事の意味」というのは、この作品で語られているほど単純なものではないでしょう。
…けれども…
ちょっと恥ずかしい位に… シンプルでストレートだからこそ…、伝えられる事があるのではないかと思い、高山さんにお願いして、この作品の上演許可を頂きました。
「ひとり芝居」…。我ながら呆れる無謀な試みが果たして成立しますかどうか… ともかく… 精一杯努めさせて頂きます。
本日は、御来場、誠にありがとうございました。