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2012年4月17日〜5月6日  ■主催:砂丘館(新潟絵屋・新潟ビルサービス特定共同企業体)

特別展示 しんぞう「あなたの心の裏の河」
 


しんぞう
1974年横浜生まれ、武蔵野美術大学油絵科卒。2011年より新潟市在住。日本と韓国で個展・グループ展多数。近年では廃墟や古い町屋など、建物とのコラボレーションも行っている。主な賞歴は村上隆氏主催のGEISAIにて銀賞受賞、第29回損保ジャパン美術財団・選抜奨励展出展(評論家・勅使河原純氏推薦)、「第44回神奈川美術展」入選、「アミューズアートジャム」2年連続入選など。
新潟県での活動は、2009年大地の芸術祭・越後妻有トリエンナーレ(小沢剛氏企画)に参加している。美術雑誌「美術手帖」2010年7月号にてインタビュー、2011年韓国アリランTVにてインタビューと展覧会の様子が放映される。主な出版物に「大地の芸術祭・越後妻有トリエンナーレ〈2009〉」(越後妻有里山協働機構)、「THE☆GEISAI―アートを発見する場所」(カイカイキキ出版)などがある。昨年は「臨床の詩学」(医学書院)春日武彦著の装画も行うなど、幅広く活動している。
作家 web site:www.sinzow.com
 「人と繋がりたい」心の叫び

たなかちえこ(ギャラリスト)

 
 神奈川県出身、新潟市在住の画家、しんぞうの個展(変わった名前ですが女性です)。
 しんぞうの作品はいわゆる一般的な美しい絵画とは大きく異なる。大胆な筆跡、滴る絵の具の痕跡、混ざり合い、覆い尽くされた、重く、グレーな画面。
 しんぞうは1997年に武蔵野美術大学造形学部油絵科を卒業し、グループ展を重ねて2007年に初めて東京で個展を開催した。幼い頃より他者との関係性の中で自分をうまく表現できずに悩んでいたが、そんな悩みを描くことにぶつけ、表現活動を続けてきた。
 描くことが彼女の叫びであり、内面をさらけ出し、誰かと繋がるための手段でもあった。画廊での展示会以外にも、積極的にイベントでライブイベントでライブペインティングを行っている。そこには生き難さを抱えた、多くの人の緊張が少しだけほぐれるような、そんな作用が働いている気がする。
 不穏な画面に描かれているのは絶望ではない。怯え、傷つきながらそれでもなお他者を信じ、関係を築こうとする前向きな姿勢である。
 09年には大地の芸術祭「越後妻有トリエンナーレ」で展示を行い、同年より毎年韓国、ソウルでも活動を始めている。
 11年、結婚を機に新潟に拠点を移し、ますます精力的な活動を続けている。今後の展開に目が離せない画家である。。

2012年4月14日 新潟日報 掲載 


砂丘館(旧日本銀行新潟支店長役宅)
〒951-8104 新潟市中央区西大畑町5218-1
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