新内節 岡本宮之助をきく会 IV
日時:2023年11月11日(土) 11月12日(日)
新内節 岡本宮之助をきく会 IV
新内節で語る 明治文学
樋口一葉のお札が消えゆく2023年秋。2022年に続き四回目の開催となる「新内節・岡本宮之助をきく会」では、一葉原作の『にごりえ』『十三夜』を中心に、森鷗外、泉鏡花原作の小品を添え、明治文学の名作の世界を新内節の語りで浮かび上がらせます。いずれも百一歳の生涯に多くの新作を残した新内節の名手・岡本文弥のヒット曲。江戸の芸能・新内節が新しい時代の空気をどう描くのか、乞うご期待!また、前回お目見えした新潟の新・ご当地ソング『水の新潟』(岡本宮之助作曲)も賑やかに再演いたします。秋の一日、三味線の艶やか音色と共に、新内節の情緒溢れる語りをたっぷりとお楽しみください。
出演
岡本宮之助 岡本宮弥 岡本文之助
演目1【11月11日(土)、12日(日)13:30~15:00】
◆新内流し~古曲吹き寄せ ◆雁 原作 森鷗外、岡本文弥作品 ◆にごりえ 原作 樋口一葉、岡本文弥作品 ◆水の新潟 詞章 五十嵐雅水、作曲 岡本宮之助 ◆他
演目2【11月11日(土)、12日(日)16:00~17:30】
◆新内流し~古曲吹き寄せ ◆月夜の題目舟 原作 泉鏡花『葛飾砂子』、岡本文弥作品 ◆十三夜 原作 樋口一葉、岡本文弥作品 ◆水の新潟 ◆他
新内節とは
新内節は扇情的とも評された京都発祥の豊後節の流れを汲み、江戸中期に鶴賀若狭掾とその美音の門弟・鶴賀新内によって確立された江戸浄瑠璃の一派です。早くから劇場を離れて素浄瑠璃として発展し、また、遊里を舞台とした「流し」と呼ばれる独特の演奏形式を生み出して人気を博しました。情感溢れる節回しで遊女の哀切や人情の機微を細やかに語る芸風は庶民に愛され続け、「蘭蝶」「明烏」が古典の名曲として知られています。
新内流し
新内と言えば、時代劇で花街や遊里を歩いていく”新内流し”の姿を思い浮かべる方も多いでしょう。地の三味線と上調子の二挺三味線で街頭をチンカラチンカラと流し、町家の軒先で立ったまま、呼ばれた時には座敷に上がって語る演奏形式。新内は “流し”を通して町の中で芸を聞かせ、町の人と親しくなっていったのでした。