落ちつきと躍動
綿高一郎さんに応えた絵たち
日時:2026年2月20日(金)~3月22日(日)
「落ちつきと躍動」は、綿高一郎さんから70点ほどの絵をお預かりし、撮影のため一堂に並べてみて自然に浮かんだ言葉だったが、考えてみると、10年かもっと以上前に、東京の美術コレクターの人たちの集まりだったかどこかでお会いして立ち話をしたとき、綿さんのたたずまいと語り口、そして人間そのものに感じた印象でもあったことに気づく。そのときは少しお持ちの絵の話もしたのだったかもしれないが、画家の名前はひとりもおぼえていない。
それでも、私はなぜか綿さんのコレクション(求められた絵)を並べる展示をしたいと思い、そう綿さんに話した。それは、このようなたたずまいの人の、目に、あるいは心に、応えた絵とはどのようなものだろうという好奇心がむくむくとわいたからだった。
その作品群(といってもコレクションのすべてではなく、砂丘館の展示のために綿さんが選んでくださったもの)を実際に新潟で見て、最初に感じた綿さんの人の印象が、それらの絵を通して、ずっと深まり、奥行きを持ち、それこそ「躍動」しはじめるのを感じた。
どれも魅力ある絵であることに加え、絵たちは、彼らに、あるいは彼らが応えた人を語ることで、求める(購入する)という行為のもつ意味を考えさせてくれる。
そのような絵たちで、冬から春へと移りゆく時期の砂丘館を飾る。
大倉宏(砂丘館館長)
作品(上から)佐藤健吾エリオ「雪」/飯野農夫也「裸婦 デッサン」/□(草かんむりに巨)木九市「潮来の宿場」/古田恵美子「クップシ岳」/河東碧梧桐「真野御陵」




