浅野弥衛 展 かたいのに・やわらかいの画像

浅野弥衛「作品」1973年/パステル・鉛筆、紙/22.1×30.2㎝

生誕100年

浅野弥衛 展 かたいのに・やわらかい

  • 作家名:ASANO Yae
  • 開催期間:【終了しました】2014年 7月29日(火)~8月24日(日)
  • 開館時間:9時~21時
  • 定休日:月曜日 会場:砂丘館ギャラリー(蔵)+一階全室
  • 料金:観覧無料
  • 主催:砂丘館

作家プロフィール

浅野弥衛(あさの やえ)

1914年三重県鈴鹿市生まれ。中学卒業後 戦業軍人となり、かたわら自宅隣に住む詩人 野田理一の影響を受け画家を志す。戦後は、会社務めの傍ら美術文化協会に所属(63年退会)。42歳から画に専念。1950年代より“引っかき”という独自の技法により、抽象的なモノクロームの作品を多く描く。70年代以降は「ブルーチェス」シリーズなど美しい色彩が、線と響きあう世界を生み出した。生涯を鈴鹿の生家で過ごし、1996年に没。

アトリエの浅野弥衛

ーーーーーー

浅野弥衛展は2008年に続き2度目になる。

浅野さんが生きていたらちょうど100年だそうだ。砂丘館が建ったのが81年前だから、その頃はもう19歳だった。

戦争にも行き、銀行勤めもされたが、その若い時分から抽象を描いていたと聞いた。「たがやし」と通称される点だけで描いた作品にせよ、黒と白の対比のくっきりした作品でも、絵はシンプルで強い。言いかえればなかなかにハード(かたい)画面なのだが、それでいて鍛え抜かれた自由が、つまりやわらかさがある。生まれ育った鈴鹿の町屋の一室で、伊勢に通じる街道沿いの往来を眺めるように、変転する時代を見ながら、そんな絵を変わらず描き続けた。

時代に揺らされなかった絵が、しかしどの一点を見ても、どこか初々しい。見る側をいつになっても揺らす落ち着いた、明るい力を持っている。

名古屋、東京、長野、鈴鹿と開催される記念展のリレーに、そんな魅力にまた引かれて、加わらせていただくことになった。(大倉宏・砂丘館館長)

 

 

<会期中の催し>

●ギャラリートーク「浅野弥衛の思い出」

817日(日)13時~14時

お話:衣斐泰子(浅野弥衛長女)、聞き手:大倉宏(砂丘館館長) 

参加費:500円(申込不要、直接会場へ)

 

 

 

 

 

会場風景