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水と土の芸術祭×砂丘館

【シビタ2018】を特別展示

  • 開催期間:【終了しました】2018年9月14日(金)~2018年9月17日(月・祝)
  • 開館時間:9時~21時 会場:砂丘館1階奥座敷
  • 料金:観覧無料
  • 主催:新川史眼プロジェクト2018  共催:砂丘館

新発田市にある吉原写真館館主であり、美術家の吉原悠博さんの作品『シビタ』。

水と土の芸術祭2018の市民プロジェクトである「新川史眼2018」の関連イベントとして、

吉原さんが同芸術祭2012に出品した『シビタ』を再編集した映像『シビタ2018』を、砂丘館にて、特別に4日間限定で展示します。

会期初日には、吉原さんをお迎えして、砂丘館館長大倉宏との「対談」を行います。

 

 

作家プロフィール

吉原悠博
東京藝術大学油絵科卒業。在学中、ニューヨークのアートスクールPratt Instituteへ留学。1981-2003年まで、東京とニューヨークを中心に活動。現在は、故郷である新潟県新発田市を活動の中心に移し、新潟の史実を題材とした映像作品を多数発表し続けている。6年前から任意団体「写真の町シバタ」の発起人として、新発田に残る古写真を活用したまちづくりを進めている。2017年度、映像作品≪培養都市≫が文化庁メディア芸術祭アート部門で優秀賞を受賞。

 

私の故郷である新発田(シバタ)の地名には、複数の語源説がある。
その一つがアイヌ語の“鮭の捕れる土地”という意味の“シビタ”から来ているという説である。私は、この説を気に入っている。江戸時代この地方を治めた新発田藩の領地は大変に広く、新潟市の沼垂を含めた現在の新発田市から長岡市の中之島まで、つまり信濃川河口、阿賀野川河口をも領地とした。新発田藩領は、様々な川で鮭が捕れる豊穣な土地だったのだろう。
また、古代アイヌでは、“川”は、海から陸に上り村の近くを通って山の奥に入り込んでいく一つの生命体と考えられていた。私は信濃川河口から始まり、甲武信ヶ岳の源泉までの367キロを旅した。この映像はその旅先で出会った光景を題材にしている。町並み、洪水跡と石碑、分水、古戦場、廃墟、水力発電用ダム、魚道、工場などが川と共に次々と現れる。この川を、古代アイヌの視点でみるならば、満身創痍の生物ということになるのだろうか? 私は、日本で一番長い川の現在を見つめて、未来の光景に想いを馳せた。
協力:尾田建築/尾田芳雄、田沢孝

水と土の芸術祭2012作品「シビタ」についての作者のステイトメントより)

 

 

<対談:吉原悠博×大倉宏(砂丘館館長)>

「新川史眼、シビタ、培養都市を語る。」

2018年9月14日(金) 18:30 ~ 20:30

会場:砂丘館1階和室

参加料:500円(予約不要・直接会場へ)