田代一倫写真展 2011-2020 三陸、福島/東京/新潟の画像

田代一倫写真展 2011-2020 三陸、福島/東京/新潟

  • 開催期間:2020年9月8日(火)~11月1日(日)【終了しました】
  • 開館時間:9時~21時
  • 定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
  • 料金:観覧無料
  • 主催:砂丘館

田代一倫は、人間の世界を分断する境界と、そのやわらかい越境の可能性を模索するように、各地で肖像写真を撮影してきました。東日本大震災のあった2011年春から2013年春には三陸、福島で出会った人々を撮影しています。

人々は、誰も同じように声を掛けられ、場所の風景とともに撮されました。マスコミの報道は人を被災者、支援者などに色分けしますが、その分断が縫い合わされ、身を置く場所がともに写されることで、「時空」と「人間」の、相互に浸透的で複雑な関係が見つめられた肖像写真は『はまゆりの頃に』と題された一冊にまとめられ、注目されました。

映画『阿賀に生きる』への関心から、近年は新潟もしばしば訪れています。田代独特の、微妙で独自の距離の取り方の中で見つめられた新潟の人々の表情には、「はまゆりの頃に」と似て、また違った質の明るさや穏やかさがあります。それは同じく近年撮影がおこなわれた東京の肖像シリーズと比較するとき、さらに際立って感じられます。

この未発表の新潟の肖像シリーズと、「はまゆりの頃に」と東京のシリーズをあわせて紹介することで、肖像写真という古典的ジャンルの、新鮮な現在とその奥行きを感じていただきたいと思います。

この事業は新潟市からの補助金を受けて実施しています。

 

 

新潟

2016年5月3日 新潟市中央区

はまゆりの頃に

2011年4月23日 岩手県宮古市田老田中

「東京」2014-2020

2020年2月3日 新宿区新宿

 

展示内容と構成

新潟 和室・洋室(一階、二階) インクジェットプリント 22点 はまゆりの頃に 蔵一階 発色現像式印画+インクジェットプリント 約36点 「東京」2014-2020  蔵二階 スライド・プロジェクション 9分58秒 ほか テキスト(11ページ)

 

ギャラリートーク 肯定する肖像 10/11(日)14:00-15:30 定員15名 参加料500円

砂丘館へ電話・ファックス(025-222-2676)またはEメール(sakyukan@bz03.plala.or.jp)で要申込 申込受付開始9月9日

 

 

 

作家プロフィール

田代一倫(たしろ かずとも)

1980年福岡県生まれ。九州産業大学卒業。2006年より、福岡市にて、写真家自身で運営するギャラリー〈アジア フォトグラファーズ ギャラリー〉の設立、運営に参加。2010年に活動の拠点を東京、新宿にある〈photographers’ gallery〉に移して活動している。2013年に写真集『はまゆりの頃に 三陸、福島 2011~2013年』(里山社)、2017年に写真集『ウルルンド』(KULA)を出版。さがみはら写真新人奨励賞を受賞。2014年「これからの写真」(愛知県美術館)、2016年「歴史する! Doing history!」(福岡市美術館)、2017年「東京・TOKYO 日本の新進作家vol.13」(東京都写真美術館)、2018年「近くへの遠回り」(ウィフレッド・ラム現代芸術センター、キューバ)に出品。