特別展示・吉田光 富士山と日本の山
- 作家名:YOSHIDA Hikari
- 開催期間:【終了しました】2014年 6月24日(火)~7月6日(日)
- 開館時間:9時~21時
- 定休日:月曜日
- 料金:観覧無料
- 主催:砂丘館
富山生まれの明治人・画家吉田光が残した富士山を描いた作品を中心に展示します。
作家プロフィール
吉田光(よしだ ひかり)
明治32(1899)年富山県上新川郡大広田村(現在は富山市)生まれ。本名保貞(ほてい)。富山県立工芸学校図案科卒業後、東京の日本美術院に学び、また洋画家中村不折に師事した。昭和7-10(1932-35)年渡仏。帰国後は東京武蔵野市に住み制作。昭和30(1955)年頃より富士山、立山、剣、黒部さど日本の山々を描く。平成4(1992)年没。今回の展示が生前死後を通じての初めての個展となる。
吉田光の次男の文明(ふみあき)さんと久しぶりに再会した。最初にお会いした頃、文明さんはギタリストでバッハ弾きの辻幹雄さんの演奏に惚れ込み、行動を共にしていた。その辻さんのところで私たちは知り合った。それから年月がたち、2人の共通の知人であるIさんが去年、光さんの絵を10数点持参して新潟に来た。文明さんのお父さんの絵で、いい絵だと思うと言って。色紙に描かれた富士山。色紙、富士山と電話で聞き抱いた危惧は絵を目にしたとたんに消えた。いわく言い難いおもしろさが、一点一点違う富士山からひょいと突き出ていて、目をくすぐられた。砂丘館の蔵にならべてみたくなった。それから文明さんが新潟に来られ、30数年ぶりの再会となったのだが、富士山以外にも剣、立山などを描いた絵も持参されたので、あわせて紹介することにした。文明さんから聞いた光氏は、明治生まれらしい一徹な芸術家で、強烈な矜持の持ち主だったようだ。団体展にほとんど出品せず、個展というものもしなかったのも、その表れだろう。描いた絵も、種々の事情で残された数は多くない。富山生まれで東京暮らしだった画家の初遺作展&初個展が新潟というのも変ではあるが、光氏の富士山もどれもさりげなく変であるので、変は変どうし、相性は悪くないのかも知れない。会期中、いつからか11弦ギターとオリジナル曲で全国を行脚する人になった辻幹雄さんが会場で演奏してくださることになった。
大倉宏(砂丘館館長・美術評論家)
<会期中の催し>
天地転生 辻幹雄 11弦ギターコンサート
2014年6月28日(土)14:00~
会場 蔵(ギャラリー)
料金 2,000円 定員 30名
主催 砂丘館
申し込み 電話・FAXまたはEメールで砂丘館へ
(Eメール、FAXでお申込の場合は連絡先(電話番号)、人数を併記して下さい)
ギャラリートークと歌
トーク「父の思い出」:吉田文明(吉田光次男)
歌(スコットランドの古い民謡):吉田久江
2014年7月6日(日)15:00~
会場 蔵(ギャラリー)
参加無料、申し込み不要(直接会場へ)


会場風景